「ただいま」
玄関を開けると、みんな起きてて待っててくれた。
「おかえり」
私と駿は毎日の決まりとして抱き合う。
私たち夫婦の中で、家から出るとき、帰ってきたときは、無事を確かめあうようにいつからなのか抱き合うようになっていた。
「遅かったな」
「ホント、毎日毎日遅いよね」
と、湊と一夏。
「最近忙しくて…」
皆医者だから、指導医である今がどんなに大変で、忙しいのかよくわかってるから、これ以上は口出ししてこない。
「もう遅いし、私たちは寝るね。おやすみ」
港と一夏は仲良く手を繋いで寝室に行った。