「ごめんね。お言葉に甘えてもいいかな?」
「はい。任せてください」
私は近藤君に後はお願いし、先輩ドクターに状況を説明し、近藤君のヘルプを頼んだ。
快く受け入れてくれた先輩はやっぱり、私が一番尊敬する人だ。
「未桜。近藤の事や、病院の事はみんなでフォローするから、心配しなくてもいい、だけど、お前顔色悪すぎだし、いつから我慢してんだ?」
研修医のころからお世話になっている、水瀬龍先生。
口は悪いし、厳しいし、怖いけど、患者思いで、優しい先生。
腕はばつぐんで、処置も診断も的確。
たくさん怒られたし、たくさん怒鳴られたけど、今の私の龍先生に指導していただいたから。
