【短編】最低で最高のプロポーズ





「しないの?結婚」



「…は?」




驚きすぎて、持っていたスルメを床に落とした。



それを拾う気力すら、今のあたしにはなくて。




「そんなにシチュエーションとかこだわるタイプだっけ?じゃあ、高級レストラン予約してプロポーズやり直す?」



「や、もういいよ…」




突然、薔薇の花束が届いて、指輪も一緒に添えられてたりだとか。



プロポーズって、そういうものじゃないの?



嬉しすぎて、顔ぐちゃぐちゃになるまで泣いちゃうような、そういうサプライズ的なイベントじゃないの?