「えっ、えっ!?ちょ、なんで真澄吹くのっ!?」
「だってはははははは!!!あはははははは!だっ、だって…はははは」
笑うか喋るかどっちかにしろよ。
「あのなぁ真咲!こんな姉の姿を見てあんたはそんな話題をよくふれるよな!」
「えっ、えっ、僕のせい?」
「だってよく見ろって!こんのボッサボサの髪!!メイクもなんもない上に美人でもなんでもない顔!平平凡凡普通より悪いスタイル!もう女でもなんでもないような姉に、恋なんてあるわけないだろ!?」
真澄はまだ笑いと一緒に、あたしをグザグザと攻撃してくる。
なんだこの野郎中性的中途半端男女野郎が!!
…と、反撃しようとしたが、意外と髪をまとめて胸もあたしよりかはある真澄の姿を見て、どうもそう言えなくなった。
見た目は普通の女の子なのになぁ、真澄は…中身と口調がだめだな、死んでるな。
「ったく、あたしは興味ないんだよそんなの。というわけで、行ってきます」
あくまで気にしないように…、興味無いように…、あたしは席をたって鞄を手にとって玄関へ向かう。
そして勢いに任せて、家をそそくさと出る。
本棚に昔買った少女漫画がとっておいてあることは、あの双子および家族には内緒だ。


