「私が仕事をする時は、選ばれし人にしか見えないようになっているんです」
天使の話を、混乱しながら聞く。
「そして選ばれし人の傍につき、仕事をするのですが…その時は、自分で誰に見せるかというのを調節しています。本来、何も調節しない状態では誰にも見えません」
「…は、はぁ」
「私があなたに出会った時は、私は何も調節していませんでした。調節していても、見知らぬあなたに見えるように…なんて調節はしていないはずです。つまりあなたは、本来見えないはずの私を見つけた…ということになります」
…って事は…もしかして…あたし…
「れっ、霊感!?霊感発動!?」
「あっ!いやっ、えっと、そういうものじゃないんですけどっ!」
じゃぁ…何。
「それだけあなたの、非リア充度がすごいってことですっ!!」
にぱっ☆と笑う天使のその可愛らしい顔をぶん殴りたくなった。


