「は!?見えるって何!?なんでそんなこと聞くわけ!?」

あからさまに退いたあたしを見て、少女は「うっ!…うぅぅ…神様ぁ…」とうつむいて何かをつぶやき始めた。

「えっ、えっ、何!?幽霊的な何かってこと!?いやいやいやいや、ありえないでしょ!?なんで!?なんで!?」



「ちょっ、ちょっといいですかぁっ!!」


あわてるあたしに、必死な顔でそういった少女を見て、あたしはとりあえずその場に座り込んだ。


少女がううう…と顔を赤くさせて不安な顔をしながらこっちを見る。


…あらためて顔をハッキリ見るけど、“少女”と呼ぶわりにはあたしと年齢あんまりかわらないなぁと思う。




「…話…、聞いてくれますか?」

そんな少女の問いに、あたしはコクコクとうなづいた。



「し、信じてもらえないかもしれませんが…」

少女はおどおどとしていたが、すぅっ…と息をゆっくり吸った。


そして言った――――




「私っ、天使なんですっ!!」




――――――やっぱ何言ってんの!?