そんな非リア充なあたし。

友達もやっぱり少ないわけで。


「真弓~、おはよ~っ」

一緒にいるのといえば、京≪Miyako≫くらいだ。

高校入って、なぜか意気投合した唯一と呼べる友達だ。

「おはよう、京」

「うんっ、おはよう真弓~」

なぜ繰り返す。


京はあたしとはまったく違う子だ。

別に非リア充同盟とかそんなんじゃない。


京は彼氏がいない。

なぜかというと、超絶夢見がちな脳内おとぎ話少女だからだ。



「白馬の王子様はいるんだよっ!白馬に乗ってなくても、薔薇持って京に会いに来てくれるんだよっ!」

「どうしようかなぁ、京が太っちゃったら舞踏会で踊れなくなるよね?ケーキ我慢しなきゃ…」

「昨日ね、お姫様のドレスみたいにか~わいいワンピ見つけたのっ!でもね、いつかのドレスのために、買わずにいたんだぁ~…、でもぉ…あぁん思い出したら買いたくなってきたぁ~!」


これは実際に京が発した言葉である。

どんだけおとぎ話の世界に生きてるんだ…、と思う。普通思う。


だけど京の将来の夢は「大学卒業しても王子様に会えなかったらね、外国に行って京から会いに行くの!」。

だから舞踏会とかも、ちゃんとしたパーティーを想像してる。

外国とかのセレブにありそうな感じのやつ。

ここらへんは意外と現実的だと、あたしは思う。


どこかおかしな京と、思いっきりひねくれたあたしだから、きっと友達になれたんだと思う。

なんでかは解んないけど。