進路について考え出して
夢のカタチはかたまりつつあるけど。

実際どんな大学がいいのか分からない。

毎日いろいろ調べてみるけど…………


そんなある日。
電話が鳴った。


「もしもし?」


「あ、菜月。今家か?」


「啓太?どーしたの?」


「ちょっとドア開けといて。5分後行くから。」


「う、うん!」


今日が水曜日だからなんとなく久しぶり。
毎日会ってるけど学校だから 朝日 って呼ばれるしね。


急いでドアを開けておく。



5分後……。

啓太が何やら荷物を持って帰ってきた。


「お、おかえり……。」


啓太はいつも時間通りに帰ってくる。



「た、ただいま……はぁー重い。疲れた……。」


「どしたの?」


「ほい、これ。」


そう言って差し出されたのは
山積みの大学資料。


「えっ?」


「これ、俺が選んだいくつかの大学。菜月の目指せるとこ集めてみた。」


私のために……?

ここまでしてくれるの??

「ありがとうっっ!!」

嬉しくて思わず啓太に抱きつく。


「うぉっ、急にどーした?」


「嬉しいぃ……ありがとう。」


啓太をギューっと抱きしめる。


「……誘ってんのか?」


「///!ち、ちがっ、……」


でも久しぶりに触れたのは確かで。


「菜月は触れたいって思わねぇのかよ。」


頬を赤らめてボソッとつぶやかれる。

「…………。」


その姿が愛しくて……。

「ふ、触れたいって思うよ?」


思わず口にしてしまう。

そう言うと
啓太の唇が私を支配する。


「んっ……。」


「やべぇ、とまんねぇ。」


「つ、疲れてるんでしょ?」


「俺の癒しは菜月なんだけど?」


キュゥン!

赤くなった私を見て

「かーわい。」

なんて耳元で囁くんだから!


「啓太ぁ。大好き!」



「俺だって大好きだよ。」


そう言って熱ーいキスを交わす。