次の日。

結局私は調査書に何も書かずに提出してしまった。


やりたいこと…………。


私の夢…………



ずっとそのことが頭をめぐる。


昼休み。
放送が鳴った。



「3-1朝日さん。大城さん。至急職員室の杉浦まで。」


え…………。


まさかの呼び出し……。


「きゃあ!♥杉浦先生から呼び出されちゃったぁ!」


可奈子のテンションがかなり高い。

呼び出しなのにそんなテンション上がる??


「菜月っ!早く行きましょ?先生が待ってるよっ!」


可奈子に手を引かれて職員室に入る。
入るとすぐに先生が待ち構えていた。


「先生ぇ!先生から呼んでくれるなんて可奈子嬉しいぃー!」


可奈子が先生に大接近する。


「おい、離れろ!嬉しい内容で呼んだんじゃねーよ!!」


「んー?なんか先生いい匂いするっ!」


あ……あの香水……。

「俺の大切な香水つけてっからな。」


//////。なんか照れる。

「いい匂いっ!!」


「はいはい。
で、お前らを呼んだのにはワケがあんだってば。」



「なになに??」


「大城……お前進路調査に何て書いた?」


「え?
そりゃぁもちろんお嫁さん♥って書いたよ?」


「アホか。」


「だってホントにやりたいことはお嫁さんなんだよ?もちろん先生のっ!」


可奈子……
気持ちをオープンにしすぎでしょ。


「さらにアホか。お前なぁ……大学は行けよ。俺の嫁だと? んなもん間に合ってるっつーの。」


「え?!先生彼女いるの??」


ドキッ……


「いちゃ悪いのかよ。」


「えぇぇぇぇぇぇ(泣) 学校の王子様がぁ!やだぁー、先生のこと私の方が好きなのにっ!」


二人の会話に入りにくい……。


「……大城はちゃんと進路決まってんだろ?」


「………………。」


「この前言ってたもんな?」


「聞いてたの??」


可奈子の顔が明るくなる。


「そりゃ、生徒のことは把握してるよ。」


「…………生徒っ…………もぅ…………。」


「書き直してきな?明日提出して?」


「……はぁい。」


そう言って可奈子は職員室を出ていった。