兄妹愛の境界線



「つーか喉かわいたから

売店行ってくるわ~!」




そう言って葵が少し離れた売店へと

走って向かっていく


そのせいで私は

お兄ちゃんと二人きりになってしまった




「………………………」


「………………………」





ほんのわずかな沈黙でも長く感じる

隣にお兄ちゃんがいるのに

いつもと違う大人っぽい雰囲気に

緊張してしまって声をかけれない









「…澪」






その沈黙を破ったのは

お兄ちゃんからだった