「ごめんね…愁」



「いや、全然。 行くぞ」




ポケットに手を突っ込んで玄関の壁に寄りかかっていた愁は、わたしを見て、目を細めた。





「う〜んっ!いい天気」



「だな。ていうか梨加、足だいぶ良くなったんだな」



普通に歩けているわたしの足を指さしてそう言った愁に、そうなの!と頷く。



最初は愁に支えてもらいながら登校してたけど、もうその支えも必要ないくらい治ってきていた。



「良かったな」



「うん!愁のおかげ!ほんとにありがとう」



そう言って微笑んだ。