「ふざけんな」 早く出てけ。とさっきよりも明らかに不機嫌になってしまった。 「ほーら! 王子が不機嫌!怖いから行くよ!」 そんな愁を見かねてか、佳菜子が佑樹くんの 腕を引っ張って保健室を出ようとする。 「佳菜子ちゃん、じゃあ俺とデートしてくれる?」 「却下」 「え〜! なんでよ〜」 保健室を出て行ってからも、しばらくそんな会話が響いていた。