「姉ちゃん、こいつ階段から落ちて足打ったみたいだから見てやって」 愁がポカンとしている伊沢先生に向かってそう言った。 「すみません……。」 愁に続いて謝る。 ……ってちょっと待って。 そこでふと、愁の言葉に疑問を抱いてわたしは愁と伊沢先生を交互に見た。 「ね、姉ちゃん…?」 さっき、確かにそう言った愁。 でも、姉ちゃんって、まさか、ねえ?