「どうした?」 タタタッと階段を駆け下りてきてわたしの前にすっとしゃがんで心配そうに問いかけてくる。 「…いや……、」 なんだか伊藤さんと吉野さんにぶつかられて…とは言いたくなくて、わたしは 「ノート運んでたら階段から落ちちゃった」 でも、大丈夫だよ。と笑ってみせる。 足は痛いけど、歩こうと思えば歩ける。 そう思って手すりに捕まって立ち上がろうとした時―― 「ちょ、」 フワッと身体が浮いて一瞬なにが起こったのかわからなかった。