そんな、佑樹を呆れた表情で見ていると、



「佳菜子おはよ〜」



あいつ――梨加のそんなのんきな声が聞こえてきて。




「愁、梨加ちゃんがどうかした?」



佑樹にそう聞かれるほど梨加のことをじっと見つめていたらしい。



「あぁ、俺、あいつのこと気に入ったんだよね」


さっき、女たちを上手く追い払ったから佑樹と
2人で話をしている。



「えええぇぇ!?」


「うっせぇ」


大声で叫ぶ佑樹を怪訝そうに見る。



「確かに梨加ちゃん、可愛いよね〜!
学校一の美少女だもんね!」


愁が好きになるのもわかる!となぜだかわからないガッツポーズをつくる佑樹。



「俺はあいつのおもしろい性格が気に入ったんだよ」


「おもしろい性格?」