そう思った俺はもちかけたんだ。
あいつを落とすための
――GAMEを。
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「王子〜!!」
朝からまたキャーキャー騒ぐ女たちが腕にまとわりついてくる。
うぜぇ、
「愁、おっはよ〜」
不機嫌になっていると、丁度いいタイミングで俺の親友の戸田佑樹(とだゆうき)がへらへらしながら俺に声をかけてきた。
「あぁ、佑樹」
なんとか他の奴らに猫かぶりがバレないように笑顔で挨拶する。
そんな俺を心底きもちわるそうに見る佑樹。
こいつとは、小学校からの付き合いでなんでも知ってるから楽だ。
「佑樹、きょう遊べる〜?」
「クミちゃん、もっちろん」
チャラいのがかなり難だが。