痺れを切らして、振り返ったわたしに爽やかキラキラスマイルを向けてくるチャラ男 ――戸田佑樹。 ドキンっと心臓が音を立てたのは、こいつの顔が整っているから。 ただ、それだけ! 今は、ちょうど下校の時間で、校門を少し出たところ。 幸いあまり人がいなくて助かった。 こいつも、王子と一緒で女子に異常なほど もてるから。 わたしが一緒にいたなんて噂で広まったりしたら、大変だ。