「………さ、最低…っ」 「だから言っただろ?」 わたしの腰に手を回して支えながら濡れた唇を拭う伊沢愁を見て、ぼんっと音が出るくらいに熱くなる頬。 「あ、ありえない…っ 最低、ほんとに最低っ」 「最低で結構、お前が俺に惚れるなら俺は どんな手も使うけど?」 わたしは、 ――最低最悪な男と関わってしまったみたいだ。