家に帰って、お母さんと梨奈姉に心配されたけど、今は誰とも話したくなくて、すぐに自分の部屋に引きこもった。 愁と伊藤さんがキスしていた光景が目に焼きついていて。 「なんでよ………」 そんな、疑問の言葉が涙とともに溢れだした。 でも、わたしは愁の彼女じゃない。 それなら、愁が誰とキスしてたってわたしはなにかを言える立場にいない。 そう頭の中で考えても、やっぱり、なんでわたしじゃないの?と思ってしまう自分がいる。