ツンとした香りが鼻をかすめる。 「ん………っ」 「起きた?」 うっすらと目をあけると、白い天井と綺麗な顔が目に入った。 「え…、伊沢先生……っ?」 しっかりと目をあけてもう一度、確認する。 「梨加ちゃん、大丈夫?」 「あ、はい……。」 ここ、保健室だ。 わたし、なんで保健室に寝てるんだ…? 「もう寒くない?」 伊沢先生の問いかけで、あ。と思いだす。