ギィィィという音がした後、いきなり訪れた明るさに目を細める。
「梨加っ!」
そして、
「愁………」
やっぱり来てくれた。
絶対に助けに来てくれるって思ってたよ。
「梨加……っ!」
わたしを確認すると、愁はびっくりしたような心配なような顔をして、わたしに駆け寄ってきた。
「お前……、」
そして、しゃがみ込んでわたしをぎゅっと抱きしめた。
「しゅ、愁……? 愁まで濡れちゃうから…。」
ダメだよ。と言うわたしを無視して、より抱きしめる力を強めた。
「濡れることなんて別にいい。梨加、寒かったろ?」
ゆっくりとわたしから離れて、優しく頬をさわってくれる愁に止まった涙が溢れだす。