「やっぱり梨加ちゃんでしょ〜?」 ははは〜と笑う佑樹を軽く睨む。 「うっせー。あと、梨加のこと梨加ちゃんとか読んでんじゃねーよ」 こいつ、馴れ馴れしく名前呼びやがって。 むかつく。 「そんな、プンプンしないでさ〜! ヤキモチはかっこ悪いよ愁!」 ほんと、まじでむかつくこいつ。 ちっ、と舌打ちして前を向いて歩き出そうとしたとき。 「王子ー!!」 そんな大きな声が俺の耳に入ってきて、歩き出そうとした足を止めた。