つけてこないつもりだったんだけど、なんか
身につけておきたくて、つけてきてしまったんだ。




「うん!わたし、今日愁に自分の想い、伝えるね」




ネックレスをぎゅっと握りしめて。

佳菜子にそう伝えると、



「がんばれ!」



にこっと微笑んでそう言ってくれた。





わたしはこのとき知らなかった。


わたしのこの想いがあんなことを引き起こすなんて。



――このときのわたしは思ってもみなかったんだ。