「わたし、行ってみたかったの!」




愁を見上げながらはしゃぐ。



雑誌で見ていて、すごく行きたかったところだから。




愁は、はしゃぐわたしを微笑ましそうに見たあと、口を開いた。



「森川と雑誌見ながら話してただろ?行きたいって」



「え?」



もしかして、この前佳菜子と雑誌見ながら話してたの聞いてて…。




「だから、ここにした」



ちょっと、照れくさそうに髪を触りながら
そう言う愁が可愛くて。




「愁………ありがとう」



愁の目を真っ直ぐに見て、微笑んだ。