「よっ」
「よぉっ」
わたしのそばまで来ると、ぽんっとわたしの頭を撫でながら軽い挨拶をしてきた。
愁の挨拶に同じように返すわたし。
「待たせてごめんな」
「ううん。わたしが待ってただけだし。」
申し訳なさそうに謝ってくる愁にぶんぶんと
首をふる。
そして、もう一度愁を見上げて、あまりのかっこよさに目を奪われてしまった。
いつもとは違うようにセットされた黒髪。
ゆるく履いたジーンズは愁のスタイルの良さを際立たせている気がする。
それに、赤いチェックのシャツをオシャレに着こなしていて。
とにかく、いつもと違う雰囲気の愁に
戸惑ってしまった。