「…なんでこのタイミングで訊くかなあ?」
「聞いちゃいけなかった?」
でも、一番気になることなんだけどな。
「話すと、俺の情けないところが浮き彫りになる気がする」
「えっと…?」
それは、あたしのこと好きだから、情けないところは見せたくないとかそういう…?
なんでだろう。
頬にキスされるよりも恥ずかしくて、こそばゆい。
「入学したばっかのころだよ」
そう言いながら朝倉くんは立ち上がり、ベンチに戻った。
そのあとに続く。
「学級委員を決める時に誰も立候補者がいなくて、俺が先生に推薦されたんだ」
「そうだったね」
「俺さ、正直めんどうだし、嫌だった。でも、そう言えなくて、笑って引き受けようとしたんだ。そしたら、鮎川が言ってくれただろ?」
自分のことなのに思い出せなくて、あたしは首をかしげた。
「笑ってないで嫌なら断れって鮎川が言ったんだよ」



