「長野くんと言い、朝倉くんと言い、イケメンも大変なのねぇ。
でも、あたし、確かに長野くんとろくに話したことなかったけど、長野くんが友達と話す姿なんかを見て、ちゃんと内面も含めて好きになってたつもりだったんだよ。
そりゃ、暴言聞いた時は、全然性格を理解できてなかったんだって思ったけど」
「悪かった。ま、幸せにな」
長野くんはあたしの肩をたたくと、友達の元へ戻っていった。
その姿を見送っていると、隣で朝倉くんがポツリと呟いた。
「蕁麻疹、出ないのか?」
「え?」
あたしは自分の手や腕を見ながら、首や肩も触る。
痒くない。
一番嫌悪していた人に肩を叩かれたのに、なんともないことに気付いた。
「もしかして、治った…かも?」
長野くんの発言で傷ついてトラウマになっていたけど、彼が思ったよりひどい人ではなかったかもしれないとわかって、イケメンへの嫌悪感がなくなったんだろうか…。
我ながら単純すぎる。
「…じゃあさ。触れてもいい?」



