「鮎川って基本的に顔で選んでるんじゃないの?前に俺に告白してきた時だって、俺ら、ろくに話したことなかったじゃん」
「それは…」
図星を指されて、どう返答していいかわからなかった。
「鮎川はそんな女じゃないよ」
「朝倉くん…?」
あたしは朝倉くんを見た。
彼はベンチから立ち上がると、あたしを背に庇うようにした。
「残念ながら、彼女は顔だけで好きになってくれるような単純な子じゃないから。でも、ちゃんと俺の中身を見てくれるって思うから好きになったんだ」
あたしはそんな女じゃないのに。
そう思ってしまう気持ちはある。
だけど、朝倉くんの気持ちが嬉しくて、勇気をもらった。
あたしは朝倉くんに好かれるにふさわしい女にならなきゃいけない。
守られてるだけの女では嫌なんだ。
あたしも立ちあがると朝倉くんの隣に並んだ。
まっすぐに長野くんを見る。



