振られるとわかっていたとはいえ、あたしにとって勇気を振り絞った告白だった。
それをそんな風に他の人に明かして、笑いのネタにしていることがショックだった。
でも、何よりも、そんな最低な男だと見抜けずに好きでいた自分が許せなかった。
あたしはあの時のことで一つ学んだ。
顔のいい男が性格もいいとは限らない。
傲慢で、性格が最低な人もいること。
そして、そんな本質を隠していい人のふりをできる人がいるということに、恐怖を感じた。
これから、あたしは人の何を信用して生きていけばいいのだろうか、と。
あたしに笑顔を向ける人でも、心の中ではあたしのことを嫌っているのかもしれない、と。
それからだ。
顔の整っている人が特に怖くて、拒否反応を感じて、触れられると蕁麻疹が出るようになった。
それでも、朝倉くんを怖いと思ったことはなかったし、
一年間学級委員を一緒にしていて、顔がいいと性格が悪いなんて決めつけで、彼のことを信用できると感じていた。
彼はどちらかと言うと不器用なところがあって、裏表の顔を作れる人には思えなかったんだ。
あたしは鳴らない携帯を見つめた。



