四月の魚 〜溺れる恋心〜【短編】


あれは中学2年生の頃。


当時のあたしはイケメンアレルギーではなくて、どちらかというと見目のいい男子を好きになることが多かった。


その頃もクラスで一番カッコいいいと評判の長野(ながの)くんという男子のことが好きで、あたしは人生で初めての告白をした。

結果は惨敗。


まぁ、普通女子のあたしがそんなイケメンと付き合えるとは思ってなかったので、どちらかというと、ふっきって諦めるために告白したようなもの。

振られるのは想定内だった。


だけど、悪夢は翌日の放課後に起こった。


用事で遅くなったあたしが教室に近づくと、中から複数の男子の笑い声が聞こえたんだ。

その中心人物が長野くんで、「あんなデブで俺様に告白とか、マジありえねーよな!」と笑いながら話していた。


あたしのことだ、とすぐわかった。

当時は今より10キロ太っていて、ぽっちゃりだったんだ。


「デブでブスで、鏡見てから言えっつーの」

と彼が言った途端、ゲラゲラと大きな笑い声が響く。