カッパァ華

「え……カッパァ……お前が……?
お前がやっつけてくれたんか……?
助けてくれたんか?
ありがとうな……」



手をジワジワ前に差し出す秀樹だったが、河童は少し後退していた。



「あ。なんもしないよ、俺は」



小声で秀樹は呟いていた。



「あ……! そうだ。今日もな、カエル持ってきたんやで。ほらっ!」



そういうと秀樹はバケツからカエルを河童に見せていた。
そしてそれを河童の前に、ゆっくりゆっくりと投げた。



河童は、逃げだしそうなカエルをすぐ両手で押さえ込み、口に運んでいた。



「やっぱりカエル好きなんやな!
でも……食うてるの見ると気持ち悪いな」



秀樹はこれからは見ないでおこうと、考えながら、ゆっくり座り直していた。



警戒を緩めたのか、河童は少し距離を保ちながらも、秀樹の前に座りだした。