秀樹とゆいは二人で毎日のように河童山に来るようになっていた。



「なぁゆいちゃん、なんでカッパァ死ぬんだろ?」



「わかんない……でも可哀想……」



「だよなぁ……なんでだろ……
なんで死んじゃうんだろ……
なんで…………」




「うわぁぁぁぁぁあ!」



秀樹がぶつぶつと考えながら獣道を歩いてると、うっかり足を取られ傾斜下に転がってしまっていた。



「いってぇ……」



斜面上から心配そうに声をかける、ゆいの姿があった。



「秀くん! 大丈夫! 立てる? 大丈夫?」



「大丈夫……でもいってぇ……」



その時だった。秀樹の目の前に何かが投げつけられて来た。



「え?  なにこれ?
わ! カエルや! カエルが飛んできた!」



「え? いま何かが飛んだの見えたけど、それ……カエル?」



「そう! カエル! でも……これ死んでるんやけど……」