カッパァ華

「だからや……例えばやから、聞けよ」


「例えばな! 例えばやからな!
わかったわ。それやったら聞くわ!」



「お前が好きな女の子がいてな、
お前の友達から、その女の子がお前の事は嫌いって聞いたら、お前ならどう思う?」



「えー……ショックやわ……それは」



「でも、その女の子は、そんなこと思ってなくて、お前の事が本当は好きだとしたら?」



「えー……その嘘をついたやつが、俺は嫌いや!」



「でもな、そう話した友達も誰かにそれを聞いただけで嘘は、ついてないかもしれんやろ」



「あ。そうやな……」



「だからや、真実は自分自身で確かめるんや。噂とかに惑わされずにな」



今日はお酒も少し飲んでいた政吉は、普段よりたくさん話し出していた。