カッパァ華

その帰り道、3人は無言で家路に向かい自転車の車輪の音だけが聞こえる林道。



その時も秀樹は、自転車を漕ぎながらずっと繰り返し考えていている事が、脳裏を回っていた。



(カッパァはカエルが好きなんやな。
俺がたこ焼き好きなんと一緒なんやろなぁ。たこ焼きなら毎日でもいいしなぁ。

俺、カエル取り頑張ったろ!
そんでいっぱいカッパァに食べさしてあげんねん!)



秀樹がそう考えている後ろの自転車2台は、早く自宅に帰り、いまさっき起きた出来事を忘れたくて仕方なかった。



武志は、アニメの主題歌をボソボソと口ずさみながら、頭の中を無理矢理に2次元に変更していっていたのだ。