ゆいが心配そうに口を開いた。



「カッパさんは……どうだったの……」



秀樹が重い口をゆっくりと動かした。



「デッカイカッパァは……もう……
ダメだったんだ……
でも、あいつは! 小さいやつはまだ見つかってないねん! だから……
だから……きっとどこかで生きてんねん!
俺はそう信じてるから!

だから、ゆいちゃんも一緒に探してほしい!」




「そっか……大きなカッパさんは……
分かってるよ! 一緒にカッパさんを探さしてね!」



そのまま3人は、以前のような入口とは違い黒く焼け落ちた獣道を入って行った。



3人ともが、河童の無事を祈って。