周りには民家もなく、虫の囁きが優しく聞こえる山奥。



チカチカと電球が切れそうに光る一本の外灯の周りには、唯一の明るさを求めて虫たちが集まって来ていた。



その高台からは村の灯りがまるで蛍のように美しく光り輝く。




木々が生い茂っている真横には、月に照らされた池が幻想的に映し出され、月の明かりに反射した2つの光が妖しく光っていた。



そしてそれは静かな波紋を広げ、ゆっくりと水中へと消えて行った……