あなたを探しに天国へ

 病院に着くと先生が先に来ていた。

 先生についていくと、先生はある部屋の前で突然止まった。

 その部屋は、

 「霊安室」

 私は驚きと悲しみで、涙さえも出てこなかった。



 中に入ると、奏音のお母さんが座っていた。

 お母さんは、私に気づき、無理に笑顔をつくってくれた。

 「神依ちゃん、久しぶりねぇ。何年ぶりかしら?最後に会ったのが入学式だから、ほぼ3年ぶり?」

 お母さんが無理をしているのが痛いほど伝わってくる。

 しばらくの間、沈黙が流れた。

 その沈黙を破ったのはお母さんだった。