奏音は、中学2年生の冬、天国へと旅立った。

 あの日はとても寒い日だった。

 一晩でたくさんの雪が積もり、外に出た瞬間、凍ってしまいそうな朝だった。

 頑張って学校まで行き、暖まっていると、

 「杉原。すぐに附属病院に行きなさい!」

 先生がそう叫んだ。

 私は嫌な予感がした。

 奏音に何かあったのではないか。

 私は附属病院へ走った。