……買えない。 春休みの間の約二週間だから、替えがないのは困るけど……。 私はまたチラッと光くんを見た。 ……買えない。 私は、はあ、と小さくため息をついた。 「どうしたの」 すると光くんがテーブルに頬杖をついて、私の顔を見た。 「いや、えっと……」 私はもちろん答えられなくて目を泳がせた。 「…………」 光くんの視線を感じる。