みどり荘の住人



絹さんのほうを見ると、絹さんも驚いたように光くんを見ていた。



「ね、絹さん。助けてあげたら?」



光くんはそう言って私の方をちらりと見た。



……こ、光くん。




「……うーん、光がそこまで言うなら……」



絹さんは、顎に手を当てて、逡巡しながらつぶやいた。




「わっ、私本当になんでもします!」




私は、絹さんが光くんの発言により迷っている今がチャンスとみて、慌てて自分をアピールした。



「掃除とか、草取りとか、洗濯とか、料理……とか、やります!」



……正直、どれもやったことないけど、今はこう言うしかない。