みどり荘の住人




聞こえた光くんの涼しげな声。



……え?



「うち、空き部屋けっこうあるでしょ。それに今春休みだし、学校とかも絡まないなら別にいいんじゃない?」



「こ、光くん……」




私は驚いて光くんを見上げた。



いいの?



確かに春休みだから学校には行かなくていい。


春休み中なら面倒な大事にはならずに、ただの私の自己満の家出で済むだろう。



だけど、それでも結局私はよその子だ。




いいのかな……。