「わ、たし、今家出中なんです!」 私は思い切って正直に話した。 いい感じの嘘も思いつかなかったし、相馬、という名前をとりあえず出さなければ大丈夫だと思ったから。 それに、ここまで世話をしてくれた二人にはやっぱり、感謝している。 正直が1番。 「……ぶっ」 と、また光くんが吹き出した。 「あははははは、ずいぶん割り切ってるわねえ」 絹さんも大口を開けて豪快に笑った。