「ほら、こっちの方がやりやすいだろ」
佑くんの声がすぐ後ろで聞こえて、なんだかくすぐったい。
……でも、確かにこっちの方が切りやすい。
私はトントンと切れて行くジャガイモを見て感心した。
ジャガイモを一個切り終わると、佑くんは私から離れた。
「ちょっとやってみて」
そしてそう言って私にジャガイモを渡す。
……先生みたい。
私は、まだ残っている佑くんに握らされていた包丁の感覚で包丁を握り、ジャガイモを抑えて切り始めた。
……お、おお。
切れてる。
トントントン……
私はあっという間にジャガイモを一個切り終えた。
……す、すごい。
切れた。
