「……うん。ありがとう」
私はまた光くんにお礼を言った。
でも、考えずにはいられないと思う。
自分が家出してる今、ハルくんと沙月さんのことは。
いつかは私のこの家出が終わるときが来るだろう。
そのときは、私もちゃんとお父さんと向き合わないといけない。
だから……。
「それでも、私にハルくんと沙月さんのことを考えさせてほしい、かな」
私はそうつけたした。
私がお父さんと向き合った時に初めて、ハルくんと沙月さんに対するこの気持ちは気にしなくてよくなると思うから。
光くんを見ると、光くんは私をじっと見つめていた。
「……ん。分かった。やっぱり瑞希は天然記念物だ」
そして、そう言って優しく笑った。
