先輩と私



「何も間違ってないよ。本当に救われてる。なんで、泣いたのか聞きたいでしょ?気になるでしょ?」





「聞きたいです、すごく気になります。でも、先輩のペースでいいです。話さないならそれでいいし、話してくれるなら、いつだってタイミング待ちます。」





「無理矢理聞かない所が菜々ちゃんらしいよね」





と言って、体を離して、私の身長に合わせてすこししゃがんだ先輩の顔が目の前に来て。


「聞いてくれますか」と聞く先輩に向かって大きく頷く。




地べたに向かいあって座った私たち。



緊張感がお互い伝わりあう中、先輩が話し始める。