「―――――っっ」





何か切れる音がした。


怖い顔で空を見ている、この人が、


辛く苦しそうな顔をして、涙を流している。



あぁ、先輩の心が切れる音だったのだ。





「先輩、泣いてください。」





私が今、この人のためにできることは、


先輩が抱えてる苦しみを聞くことでもなく、


このまま一人にさせることでもなく、


苦しみを流してあげることなんだと、そう思った。