私は、 篠原 菜々 シノハラ ナナ 今、高校1年のバレンタイン目前の寒い冬。 私に友達と呼べる人はここには居ない。 これが、そんな寒い冬に一人で屋上にいる理由だ。 一人が好きなわけではない。 かといって、こんな醜い人だらけの自分のクラスで友達が欲しいとは思わない。 寂しい、と言えば寂しい。 ただ、この学校に友達がいないだけで、 一歩出れば、友達もいて、家族もいる。 だから、一人でも平気だと思えるのかもしれない。