あの後は、なぜ早川僚太は20回も騙されたかという分析をしていた。
というより、恋愛話をしていただけのような気もするが。

連絡先を交換して解散した。

分析結果は金曜日に会うときに伝えようと思う。


「由佳ちゃん!」

「玲華ちゃん、お待たせしてごめんね?」

「全然だよー!相変わらず、由佳ちゃんセンスいいよねー」

「なんたって、補充しなきゃだからね!」

「ふふっ!悪女だねー」


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「由佳ちゃん、大丈夫?」

「酔っちゃったみたいです……」

覚束無い足で駅に向かうが、合コンで出会った宮下さんに腕を掴まれる。

「危ないから送っていくよ」

「え、でも……」

「気にしないで。酔った由佳ちゃんを電車に乗らせたら危ないでしょ?」

「じゃあ、お言葉に甘えて」
ニコッと笑う。

「タクシーで送るよ」

「あ、はい。」

「でも少し歩こうか。このまま、タクシーに乗ったら気持ち悪くなるかもしれないし」

「はい。ありがとうございます。」

ふらふらと宮下さんに着いていく

「宮下さん、ちょっと早いです」
少し拗ねた表情で上目遣い。

「えっごめん、ゆっくり歩くね」

「服、掴んでてもいいですか?」

「いいよ、ごめんね、俺気が効かなくて」

「気にしないでください、いつもならついていけるんですけど……ね?」

5分ほど歩いて

「酔い覚めた?」

「はい、だいぶ。」

「ここから近い?」

「はい歩いたおかげで近くなりました!」

「タクシー乗ろうか?」

「はいお願いします。」

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「あ、ここでいいです。」

「宮下さん……」
「ん?」
「あのお礼がしたいんで、お家でお茶飲んでいきませんか?」
「え?でも?」
「終電、まだだし。」
「じゃあ寄らせてもらおうかな?」


はい。一人ゲットー!

宮下さん、26歳。独身、上流企業にお勤めで少し遊んでる様子。


ふふっ。補充完了ー。