「幸菜~、今日から山城戻るってまじ?」
「んー、まじ」
「やっぱ大学目指しちゃう系?」
「そういう系」
帰り道、山城に向かおうとする私に声をかけたのは早那。
早那は小中高と同じで、なんというか腐れ縁?なのかな。
なんだかんだいっていつも一緒にいる。
「私はどーせ専門だし、予備校通わなくっていいかなぁ」
「え、将来何になるの?」
「観光的な何か」
「ん、早那らしい」
早那は実は韓国と日本のハーフ。韓国語ペラペラ、日本語ペラペラ。
羨ましい。
二カ国語ペラペラなのは強みだと本当に思う。
ずるいなぁ。
私もアメリカン~な母とかコリアン~な父とかだったらなぁ。
なんでジャパニーズな母とジャパニーズの父のジャパニーズな娘なのか。
平凡だなあ。