「今の人性格悪そーだねっ」



ドアがしまっても尚動けないでいるあたしを置いて行ってしまったマコちゃん。



「あっマコちゃん。ありがとね」



「いーよっ。いつでも頼って」



「ありがとぉ」



じゃ、またねっ。
とスキップをしながら帰ったマコちゃん。


頼ってって言われたけど、今度はちゃんと1人でやらなきゃ。


眠たそうにしてた優輝さんだから、怒られるかもしれない。
でも心配だから。


プルルル…ーーー



数回の呼び出し音の後に出た優輝さん。


『…なに』


やっぱり。
さっきよりも声のトーンがかなり低い。



「教えてください」



『なにを』



「ひか…」

『だから言ってんだろ。知らない』



「知らないわけない!事情を知らない人がその人の家にいられるわけない!」



『しつこいなぁ。なんなの。葵ちゃんは光のなんなの』



「友達です」



『はっ。よく言うよ』



「は?」



『学校で話しかけるな、かぁ。葵ちゃんはお友達に酷いこと言うんだね』



「…」



言ってない。



『光ってさぁ。他人に関心ないんだよね。基本』